バンドアンサンブルでまず知っておきたい10のこと
アンサンブルとは「合奏」のことです。
「バンドで一体感を出したい!」
「どうやったらみんな気持ちよく演奏できるの?」
と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は音楽理論的な見解ではなく、普段リハーサルをサポートするスタジオスタッフの見解で、バンドアンサンブルについて大切なことをまとめてみました。
もくじ
バンドアンサンブルでまず知っておきたい10のこと
楽器ごとに役割がある
音楽の基本は、旋律(メロディー)、和音(ハーモニー)、拍子(リズム)の音楽の3要素から成り立ちます。
ベースやドラムなどはリズム楽器として、ギターやピアノなどの楽器はメロディーやハーモニー楽器として状況により変化します。
楽器毎に「音」の役割があることを再度意識しましょう。
曲の各セクションに主役を作る
各楽器が主役になる場面をはっきりしておくと、演奏時のバランスも取りやすくなります。
例:メロディーを歌う箇所は声が主役、ギターのリフの後にドラムのフィルが入ってくる…等
リズムに乗っかる
楽器においてのリズム感やフレーズは個々の練習が大切ですが、バンドメンバーと息をぴったりに演奏を合わせるためには、日々顔を合わせての練習が大切になります。
リズムに合わせると言うより、バンド全体でリズムの上に乗っかることができればより細かいニュアンスまで合わせることができます。
アンサンブルによって楽器を持ち変える
編成が少ないバンドでは、より多くの倍音を含んだ楽器が好ましいと思います。
逆に音数が多い場面ではその倍音が邪魔になることがあります。
楽器によって音の倍音構成が異なるため状況によってセレクトできるのがベストです。
普段から自分の持っている楽器はどんな音が出やすい楽器なのかを知っておきましょう。
〜倍音とは〜
ある音が鳴っているときに、人の耳には「一つの音の高さ」が聞こえます。
ピアノの鍵盤のドの音を打鍵すればドの音が鳴りますし、ドの音程になるように発声すればドの音が聞こえます。
しかし、この時に鳴っている音を分析すると、鳴らしている「ドの音」以外の音が同時になっているのです。
すごく簡単に説明すると、鳴らしている音よりずっと高い音、鳴らしている音の2倍・3倍・4倍…の周波数を持ったすごく高い音が、複雑に混ざり合いながら同時に鳴っているのです。
空間系エフェクターは広がりと同時に音像が奥にいく
残響音を表現するリバーブやエコーなど、音の広がりや自然な距離感を演出するために使われるエフェクターですが、あまりにかけすぎると音がどんどん奥にいき音がぼやけていきます。
各パートが鳴らす、音色のバランスもバンドアンサンブルの上では大切になってきます。
楽器は出ている音の帯域が大切
楽器は強く弾くと大きな音が出ますが、音が線のようになります。
ライブ演奏では、マイクやアンプを通して音量コントロールができますので、必ずしも強く弾くことだけが一番良い音とは限りません。
「一番良い音が出る場所を知る」「良い音が出すことを意識して演奏する」が大切なのです。
低音には指向性がない
音の性質上、低音はどの位置でも基本的に聴こえ方は大きく変わりませんが、中〜高音は位置によって聞こえ方が変わります。
演奏しているところの真ん中で音を聞いている人と、隅っこで聞いている人では音に違いがあるのはこのためです。
アンプ・スピーカーは位置によって音が変わる
例えば、ギターアンプの前で、立って弾いているときに聴いている音と、真っ正面で音を聞き比べてみたら音が全然違って聞こえます。
各楽器とのバランスをとる際には、アンプの位置やスピーカーの向きにも注意したいところです。
曲の盛り上げ方
初めは音数をシンプルにして、進行するごとに音数を増やす、全体で音量感を上げていくなどができれば盛り上がりを演出できます。
音の長さ・休符
音符の頭だけではなく、終わりの音の長さ休符の長さも揃えるように意識しましょう。
最後に
普段のバンド練習で少しでも参考になれば幸いでございます。
演奏が気持ちよくできる環境を構築していくことで、バンド演奏がもっと楽しめると思いますよ!
そしてなにより、たくさん演奏を合わしましょう。
音でのコミュニケーションをバンドメンバー内でより良いものにしていけるように、私達は応援しております!
ライタープロフィール
スタジオラグ
中尾きんや
スタジオラグスタッフ
ウェブサイト:https://www.studiorag.com
Twitter:kin_kinya