作曲家になるために必要なこと
「作曲家」という職業について考えてみたいと思います。
作曲家になるためには何をしたらいいか、その筋道や、必要な素養、訓練などについて、ご説明いたします。
作曲家になるには?
コンペ、オーディションへの参加
作曲家になるための道すじはいくつか存在しますが、もっとも一般的なものは、レコード会社などのオーディションへ参加することでしょう。
今の時代は幸い、インターネットでさまざまな情報を手に入れられる時代ですから、さまざまな企業でおこなわれているコンペを探してみましょう。
もしも自分が作った作品が評価されれば、歌手もしくはアイドルなどに楽曲を提供する機会が得られるかもしれません。
そうして仕事を手に入れていくことで、作曲家の仕事は成り立ちます。
事務所所属か、フリーか
前項のようにして経験や名声を積み重ねた上で事務所などに所属し、一定の月収を得ながら作曲をするパターンと、フリーで仕事を得続けることで生計を立てるパターンとがあります。
作家事務所に所属した場合、一応は安定した収入を得て活動できますが、そのかわり仮に自分の作った曲が大ヒットしても、それが自分の収入の増加に直結するわけではありません。
フリーの場合は当然、実力がそのまま収入に直結する形ですので、結果次第で月収0円ということも、月収数百万円ということもあります。
作曲家に必要な能力
作曲家になるために、音楽理論に対する深い知識や理解が必要か否か。
その答えは、ノーです。
ヒットソングを生み出した作曲家の全員が、クラシックの楽典を書けるような深い知識を持っているわけではありません。
では、それよりももっと必要な能力は何か。
それは、音楽に対する熱意と、創造性だといえます。
古今東西の、多岐にわたるジャンルのたくさんの名曲をとにかくよく聴き、それらから多くのことを学ばなければなりません。
そして何より、それを自分の作曲に生かしていくために、クリエイティブな発想、感性が必要になってきます。
作曲家を目指す上では、これらが非常に重要になってきます。
ただし、音楽理論が不要だというわけではありません。
音楽理論は、創造性を支える大きな支柱となり得るものですから、学んでおけば作曲の大きな助けとなります。
最低限の音楽理論は、学んでおくことをおすすめします。
どんな人が向いている?
先ほど申し上げたことと重複しますが、やはり何より、音楽を聴くこと、音楽を作ることが、この上なく好きな人に向いている職業であるといえます。
音楽に対して、一生をかけて勉強し、向上していかなければ、作曲家という仕事は務まらないでしょう。
また、仕事には納期が存在します。
売れっ子と呼ばれている作曲家は、納期をうまくずらし、複数の仕事を掛け持ち、時間を有効に利用して消化しています。
こうしたスケジュール管理能力に長けた人、また納期までに曲を仕上げられるだけの集中力を持っている人が向いているといえるでしょう。
「音楽プロデューサー」という仕事
作曲家と比較的近い位置にある仕事として音楽プロデューサーがあります。
音楽プロデューサーとは、あるアーティストの音楽活動を指揮し、売り込んでいく仕事です。
作曲家と近い位置取りの仕事ではあるものの、その活動内容は多岐にわたり、作曲に関する方向付けやアドバイスだけにとどまらず、広報・営業やスケジューリングなど、さまざまなことをしなければなりません。
求められる能力も作曲に関する能力にとどまらず、世の中のトレンドに対する敏感さや、アーティストに信頼されるだけの人間力、カリスマ性も求められます。
音楽プロデューサーになるには
音楽プロデューサーになるには、まずはどこかの芸能プロダクションで、アシスタントなどの仕事に就くのがひとつの道です。
業界の仕組みや技術をそこで学び、下積みを重ねていけば、いつしか道は開けるでしょう。
また、シャ乱Qのつんく氏に代表されるように、アーティストが音楽プロデューサーに転身するケースもあります。
自らがヒット曲を産み出し、音楽業界においてキャリアを得ることで、音楽プロデューサーへ転身する道も開けることでしょう。
いずれにしても、下積みやキャリアと豊かな才能、双方が必要になる厳しい業界ですが、その仕事内容は相応にやりがいのあるものです。
最後に
作曲家や音楽プロデューサーの仕事は、決して楽な仕事ではありません。
ですが音楽を作るのが大好きだという人にとっては、天職ともなりうる職業です。
本気で取り組みたい方はぜひとも、志してみてはいかがでしょうか。
ライタープロフィール
作曲家
柴垣修一朗
ロックバンド「ミスタニスタ」ドラム&コーラスと作編曲を担当。
ソロで作曲活動・楽曲提供等行っています。
ミスタニスタ公式サイト
ミスタニスタ公式Twitterアカウント
Twitter:DoGeZa_To_You