DTPデザイナーが解説!バンドフライヤーの定番デザイン5パターン
バンドフライヤーでよく目にするデザインパターンを紹介します。
それぞれのデザインにおける用途、ポイントに注目しながら、バンドの個性・ジャンルによって検討しましょう。
「バンドでフライヤーを作ろう!」と考えている方は、参考にしてみてください。
もくじ
アーティスト写真(アー写)系
参考フライヤーのバンド:片山ブレイカーズ&ザ☆ロケンローパーティ オフィシャルウェブサイト
参考フライヤーのバンド: カトキット オフィシャルウェブサイト
参考フライヤーのバンド:あいのまちPOSSE オフィシャルウェブサイト
アー写とバンド名が配置されている王道デザインです。
メジャー・インディーズともによく見るデザインなので、最も見やすく、かつ、メンバーの顔がわかるので、受け手に情報が伝わりやすいというメリットがあります。
用途はオールラウンドです。
- バンド紹介
- 新譜リリース
- ライブスケジュール
- 自主イベント企画
などです。
このデザインをする際のポイントは以下の2点です。
- アー写を用意する
- バンドロゴを用意する
アー写を用意する
アー写の撮影はプロのカメラマンか、カメラに詳しい友達などに依頼して、バンドのイメージに合った見栄え(みばえ)のするものを撮影してもらいましょう。
目安は「他のバンドと並べたときに遜色がないか」を基準にすると良いでしょう。
※アー写はバンドにとって音源と同じくらいに大切なものです。
各種イベントに出演する際にも宣伝材料として提出する必要がある素材なので、印刷物にも使用できるレベルの高画質なデータを常に保有しておく必要があります。
バンドオーディションなどに応募する予定があれば、
- メンバー全員の顔がはっきりわかるもの
- メンバー全員の上半身アップ
- メンバー全員の全身がわかるもの
も撮影しておくと良いでしょう。
バンドロゴを用意する
バンドのロゴデザインを制作しておきます。
これも自分たちで作るか、デザインの得意な友達、プロのデザイナーに依頼します。
ロゴを制作しない場合は、バンドのイメージにあったフォントを使用します。
注意点(あなたのバンドに知名度がない場合)は、アー写・バンドロゴのデザイン(もしくは奇をてらったバンド名)が目立たないとインパクトに欠けてしまうことです。
イラスト系
参考フライヤーのバンド:加速するラブズ オフィシャルウェブサイト
イラストを使用したデザインです。
ポップな印象で親しみやすく、遊び心のある魅力的なデザインが多いことが特徴です。
デザインソフトがなくても、すべて手書きで自由に制作できることもメリットのひとつです。
このデザインをする際のポイントは「バンドのイメージに合ったイラストを用意すること」です。
以下の方法があります。
- 自分で描く
- イラストレーターの友達かプロに依頼する
- イラスト素材を購入する
自分で描く
バンドの中でイメージに合ったイラストが描ける人がいれば、その人に描いてもらいましょう。
イラストレーターの友達かプロに依頼する
より高品質な作品を求める場合は、イラストレーターの友達やプロに依頼して制作してもらうか、その人の作品を購入しましょう。
依頼する人には、バンドの音源を聞いてもらったり、ライブを見てもらうなどして、イメージを共有してもらいましょう。
イラスト素材を購入する
書店やインターネットでイラスト集を購入できます。
イメージに合うイラストがあればそれらを使用しましょう。
参考:【商用利用OK】これだけあれば困らない!無料のイラストサイト30選 | NESTonline Blog
写真系
参考フライヤー:SUNNY SUNDAY SMILE オフィシャルウェブサイト
参考フライヤーのバンド:Acidclank オフィシャルウェブサイト
アーティスト以外の写真(風景や人物など)を使用したデザインです。
主に企画イベントやツアースケジュールのフライヤーに使われます。
イラストと同様に「バンドのイメージに合った写真を用意する」必要があります。
以下の方法があります。
- 自分で撮影する
- カメラマンの友達かプロに依頼する
- 写真素材を購入する
自分で撮影する
カメラが得意であれば自分で撮影しましょう。
最近はスマートフォンでも高画質な写真が撮れて、画像加工アプリもたくさんあるので、見栄え(みばえ)のする写真を簡単に撮ることができます。
参考:まるで一眼レフのような仕上がりに!高機能カメラアプリ VSCO Cam
人物を使用する際は、フライヤーに使用してもよいか本人に確認をとりましょう。
また、バンドがあまり有名でない場合、写っている人物がバンドメンバーと誤認される可能性もあるので注意しましょう。
カメラマンの友達かプロに依頼する
より高品質な作品を求める場合は、カメラマンの友達やプロのカメラマンに依頼して撮影してもらうか、その人の作品を購入しましょう。
写真素材を購入する
インターネットで写真素材を販売しているサイトがあります。商用利用が可能なフリー素材サイトもあります。
レベルの高い写真が簡単に手に入るのでおすすめです。
ジャケットデザイン系
参考フライヤーのバンド:SAPPY オフィシャルウェブサイト
参考フライヤーのバンド:ロマネ オフィシャルウェブサイト
主にバンドのジャケットデザインを使用したフライヤーのデザインです。
新譜のリリースや、それに伴ったレコ発イベントの告知に使われます。
デザインの印象で覚えてもらいやすいので、お店でCDを見つけやすくなります。
また、バンドの音楽性も伝わりやすくなります。
文字系
参考フライヤー:HOKAGE presents [MONSTER HOUSE]
主に文字やロゴを使ったフライヤーのデザインです。
バンド紹介や企画イベントなど多岐にわたって使われます。
イラスト系と同様に、デザインソフトがなくても手書きで自由に制作できることもメリットのひとつです。
以下のような種類があります。
バンド名
バンド名やバンドロゴだけを打ち出しているデザインです。
名前だけでインパクトがあったり、そこそこ名の知れているバンドであれば、シンプルで効果的なデザインといえます。
メッセージ
歌詞やメッセージを文章で載せているデザインです。
見た人が思わず読んでしまうような文章のセンスが必要です。
フェス型イベントの宣伝
大規模なフェス型イベントの場合、情報量の多さから必然的に文字をメインでデザインします。
情報の多さをいかに見やすく伝えるかが大切です。
最後に
よく目にするバンドフライヤーのデザインパターン5選を紹介しました。
実際には、それぞれが複合していたり、フライヤーと一口に言ってもたくさんの種類があります。
他のバンドのフライヤーと一緒に置かれたとき、比較してどうか?もイメージして検討してみましょう。
ライタープロフィール
ドラマー・デザイナー
平山梢
1月2日 新潟県生まれ。
幼少期より絵画に傾倒し、高校入学を機にドラムを始める。
京都造形芸術大学 情報デザイン学科に進学後、京大軽音サークル「こんぺいとう」に所属し本格的にロックバンドを始める。
これまでに所属したバンドはsuck piggy, the cluckues, Atomic stoogesなど 出演したイベントはFUJIROCK FESTIVAL、出演決定したイベントはSXSW、US TOUR 他、数多くのイベントに出演。
現在はWEB,DTPデザイナーとして仕事をする傍らドラマーとして活動中。
ウェブサイト:http://kozuehirayama.tumblr.com
Twitter:kojuen
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