コード進行の基礎知識。ドミナントモーション、カノン進行とは?
今回は、前回の続きで、コード進行における数々のテクニックを紹介していきます。
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ドミナントモーション
今回もCメジャーダイアトニックコードを使って説明します。
ドミナントモーションとは簡単にいえば、V→Iの進行のことです。
G→CまたはG7→Cのことです。
マイナーの場合にもドミナントモーションがあります。
マイナーのダイアトニックコードのVはマイナーコードですが、使われるのは第三音を半音あげてメジャーコードにしたものを使います。
なぜかというと和声的に終止感がよわいことです。
ここで2つを聞き比べてみてください。
Gm7→Cm
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G7→Cm
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何となく後者の方が終わった感じがありませんか?
クラシック音楽で使われるのは後者ですが、ポピュラー音楽ではあえて前者も使ったりします。
ツーファイブ
ツーファイブは言葉の通りで、II→Vの進行です。
すなわち、Dm→Gの進行です。
超定番の進行なので、いろいろな曲に使用されています。
連続ツーファイブ
連続ツーファイブはその通り、ツーファイブを連続して使用することです。
これを使用することにより、簡単に転調を行えます。
普通はDm→G→Cのようになりますが、この「C」の部分を仮のIIとします。
ダイアトニックコードのIIは必ずマイナーコードなので、ここではCmにします。
CmがIIの時、VのコードはFです。
よってつなげると Dm→G→Cm→Fとなります。
ちなみに最後のFにドミナントモーションをかけてみると、F→B♭です。
よって連続ツーファイブを使うことによって、キーをCメジャーからB♭メジャーに転調することができました。
ちなみにB♭メジャーダイアトニックコードはこちらです。
連続ツーファイブは永遠に使うことができます。
Dm→G→Cm→F→B♭m→E♭→A♭m→D♭……
のように使えます。
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繰り返しツーファイブ
ツーファイブを何回も繰り返すことです。
すなわち、Dm→Gを何回も繰り返して曲にタメを作ることができます。
実際に繰り返しツーファイブを使っている曲があるので見てみましょう。
ジョージ・ハリスン|My Sweet Lord
ビートルズ解散後、ジョージのソロとして1970年に発表された曲です。
ジョージのソロ曲としてはかなり知名度は高いです。
この曲のキーはEメジャーなのですが、最初のギターのイントロはF#m→Bを4回繰り返しています。
これはEメジャーにおけるII→Vです。
ツーファイブ4回繰り返してようやくEメジャーコードが出てきます。
ちなみに1:48~からF#メジャーに転調しています。
繰り返しツーファイブは使用頻度は高くはないですが、1つのテクニックとして覚えていただければ幸いです。
カノン進行
カノン進行という言葉は聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。
もともとカノンというのはこちらです。
パッヘルベルというバロック時代の作曲家の作品です。
コード進行はD→A→Bm→F#m→G→D→G→Aを繰り返しています。
特徴はオンコードにすることで一音ずつ降りていくことができます。
どういうことかというと、 D→A/C#→Bm→F#m/A→G→D/F#→G→Aになります。
ベースの音の動きが D→C#→B→A→G→F#→G→Aとなります。
以前私が作ったこの進行も実はカノン進行でした。
これもベース音がオンコードにすることで、 C→B→A→G→F→E→D→Cになります。
カノン進行は王道ですが、何にでも使えます。
迷ったらぜひ活用してみてください。
最後に
コード進行におけるテクニックをほんの少しだけ紹介しました。
実はまだまだテクニックはたくさんあります。
少しずつ紹介していくのでお楽しみに!
次回:コード進行の転調テクニック、セカンダリードミナントとは?
ライタープロフィール
キーボーディスト
佐々木祐
北海道札幌市出身。
19歳の時に専門学校に入学し、音楽理論などを2年間学ぶ。
キーボーディストとしても活動しております。
こちらの方で音楽理論の記事を作っていました。
ウェブサイト:http://mrpianoman0620.blogspot.jp
Twitter:sasasa_maegami